タカノ綾個展・第1回トーク:辻信一×タカノ綾レポート

タカノ綾個展・第1回トークショー:辻信一×タカノ綾


Kaikai Kiki Galleryではタカノ綾の個展を4月2日(水)まで開催しています。個展2日目には文化人類学者であり、環境運動家の辻信一さんをお招きし、トークショーを行いましたので、そちらのレポートをお届けいたします。


タカノ綾が辻信一さんのファンということで実現した今回のトーク。テーマは「太古の知恵とつながる」。近代主義的な生活に対して疑問を持ち、アーティストと文化人類学者という、異なるジャンルで活躍する二人が今後の世界のあり方について考えていきます。まずは、3.11について互いに感じていることを語り合いました。


震災以降、より自身をしっかりさせるために生活を一変させたタカノ。ベジタリアンになったことで、道端にある植物の香りをより強く感じたり、瞑想をすることで一つの物事に対してもすべてが循環し、つながっている流れを感じたりと、様々な変化が起きたことで自然と作品も変化したよう。


目の前で起きる悲惨さを語り、自分たちが不幸だと考えてしまう人々の思考を露呈させたことが、3.11の問題だと語る辻さん。ただ表面的な問題に注目するのではなく、人類にとってより根源的な問題を考えていかなくてはならないのだと、目を覚めさせられた気持ちになります。


タカノが被災地の仙台・荒浜を訪れた際に撮影した写真のスライドショーも登場。それは、テレビでよく目にするような悲惨な景色ではなく、青空の下に輝く海と浜辺で、ピクニックや海水浴をする人々の姿が映し出されました。「何もかもが流されていたのに、まるで天国のようだった」とタカノが語る言葉に、共感を覚えずにはいられないものでした。


トーク終了後も、お二人の話しは尽きることがありません。

次回のトークショーは3月29日(土)15:00〜16:30。
ゲストにSF雑誌『ムー』編集長の三上丈晴さん、詩人の雪舟えまさんをお迎えします。
トークテーマは「地球の懐妊と出産」と、人類が進む未来について宇宙規模で考えていきます。
http://gallery-kaikaikiki.com/


皆様もこの機会にぜひ、ギャラリーにお越し下さいませ。


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