2023年3月10日(金)- 2023年3月30日(木)
開廊時間:11:00〜19:00
閉廊日:日曜・月曜・祝日
オープニングレセプション:
2023年3月30日(金) 18:00〜20:00
2023年3月10日より、カイカイキキギャラリーではobによる個展「となりあうもの」を開催いたします。
obが前回にカイカイキキギャラリーで個展を開催したのは、2020年3月。ちょうど世の中がコロナ禍に突入し始めた時期でした。およそ3年ぶりのカイカイキキギャラリーでの個展となる本展では、メインビジュアルとなる《春風》に加え、展覧会に合わせて完成させる新作群を発表予定です。ご高覧ください。
作家からのメッセージ
存在とは水の波紋のようだと思う。
いつのまにか感染しているみたいに
いくら孤独でもなにかに影響せずにはいられない。
となりあうものは自分をうつしだすもの。
私が、誰かが、何かが。
完全にひとつになることはないけれど
たのしく かなしく ひしめきあいながらこの世界に存在する。
obは、18歳の時にアーティストとしてデビューしたため、キャリアは長く、既に13年も経ちました。そして、269枚の絵画と、252枚ものドゥローイング作品を描いています。
その期間の間、彼女の中で色々な紆余曲折があり、幾つもの人生における事件があったと思います。
最初はTwitterとPixivというソーシャルメディアでの仲間を集めてオフ会的な展覧会をキュレーションしており、京都で活動していました。
彼女の作品制作の原動力は、ソーシャルメディアに投稿されている絵を通じて知り合いとなった、仲間達との対話の中で生まれる、ほんのちょっとした、心の揺らぎみたいなものをピックアップして、それをスケッチに描き、そのスケッチから絵画に拡張できる確証を得たものを、キャンバスにしていくような流れです。
その後、カオスラウンジというグループ展にも参加して、その東京での展覧会で彼女の作品と出会いました。
その後、僕らのギャラリーで彼女が活動することになって、数年間、埼玉県の三芳のカイカイキキスタジオに住み暮らして、修行の生活に入りました。
カイカイキキのギャラリーが当時は東京と台北にもあり、それらで個展をやり、大人気となった作家です。20代前半にしては驚くべき大きな作品を油絵でどんどん創っていたため、一時期、時の人となっていました。
ですが2017年くらいから、彼女の作品はピタッと売れなくなってしまい、そんな状況でも、彼女は関係無く、作品をどんどん作っていました。
そして2020年、パンデミックに入りました。
皆、外に出られず、鬱々とする生活が続く中、パリを拠点とするペロタンギャラリーで僕は「Healing」展というグループ展を企画キュレーションしました。
塞ぎ込んだ気持ちを開放するのには、どういうイメージがいいんだろうか?そうしてその中に、obの在庫もまぎれて展示されたところ、ギャラリーから、もっとobの作品が欲しいというリクエストがありました。
これ幸いと、在庫の数十枚のリストを送ると、全て取り扱いたいとの返事。すぐにパリに送ると、もっと無いのか?というリクエスト。
obの作品は、パンデミックを機に、ブレイクし始めたのです。
その後、勢いづいて、ペロタンギャラリーNYの大きなスペースでも個展を2021年に開催して大成功。
そして今回は、久々の日本での個展なのです。
新作は、随分違った絵柄ができて来ました。特筆すべき部分は、目の表現の変化と、色彩がよりモノトーンになってきたことです。
どうしてその様になってきたかは分かりませんが、作品の前に鑑賞者が立つと、obが考える、人生の戸惑いをバシッ!っと、リンク出来ます。
パンデミックを経て、人間は、世界は、随分と変わってしまいました。そんな大変化を引き受けて、作風を大きく変えたobの新作展をお楽しみに!!
▼ご来廊の際のお願い
来廊時には必ずマスクを着用いただき、入場時には手指のアルコール消毒にご協力ください。
マスクを着用されていない場合は、ご入場はお断りさせていただきます。予めご了承ください。
また、体調がすぐれない方はご来廊をお控えください。
ギャラリー側でも、定期的な換気の実施や、お客様がお手を触れる場所のこまめな消毒、スタッフのマスク着用等の感染防止対策を行います。
*展覧会開廊日と時間について
今後の状況により、営業時間の変更などや、やむを得ず休廊となる場合がございます。