MADSAKI個展「This Used to Be My Playground」

2023年11月24日(金)- 2023年12月14日(木)
開廊時間:11:00〜19:00
閉廊日:日曜・月曜・祝日

オープニングレセプション:
2023年11月24日(金)18:00〜20:00

©2023 MADSAKI/Kaikai Kiki Co., Ltd. All Rights Reserved.

 

2023年11月24日より、カイカイキキギャラリーではMADSAKIによる個展「This Used to Be My Playground」を開催いたします。

昨年末のカイカイキキギャラリーでの個展「Island Love」のクロージングと共に、自分の中でもひとつの章の終わりを感じたというMADSAKI。年が明けた元旦からスタジオに籠り、本能的な感覚と使命感に突き動かされながら、自分自身のために描き始めたという全く新しい作品群が、本展で発表するペインティングシリーズとなりました。

今回のシリーズに描かれているのは、作家が心を共にする仲間・野村訓市氏をはじめとするMILD BUNCHのクルー達です。
MADSAKIが足繁く通ったMILD BUNCHのパーティーの「DJブースの内側」という特別な場所から、作家が見つめてきた仲間たちの姿—ターンテーブルにむかう演者たち、ブースでくつろぐ親友、眼下で熱狂する観客たち、彼らにとってのプレイグラウンドがある東京の街、そしてDJブースからMADSAKIにテキーラボトルを手渡すヴァージルの姿まで—が描かれます。

MADSAKIは6歳から30歳までをアメリカで過ごしました。日本に戻ったあとはずっと東京に住み続けていますが、プライベートにおいては自身の家族以外には居場所を見つけられず転々としていて、東京は決してくつろげる場所ではなく、ホームタウンだとは思えなかったといいます。しかし、数年前にMILD BUNCHに出会い、初めて自分を受け入れてくれる場所、仲間たちを見つけたことで、ようやく東京にも居場所が出来た事で救われたといいます。
彼らと共に過ごすクラブでの時間は、長い東京での私生活で初めて見つけた心を許してリラックスできる大切な居場所となりました。MADSAKIはそこではDJブースの内側から、自身や友人たちのためのプライベートな記録写真を撮り続けていました。

そうして作家にとって心地よい居場所となったその場所は、友人のヴァージル・アブローと最後に会った場所にもなり、更にはそのパーティーの舞台となった渋谷のクラブ「CONTACT」も、オープンから6年の時を経た2022年に都市開発により取り壊され、失われてしまいました。
本シリーズでは、そのような切なくも儚い背景と共に、孤独を抱えた作家が辿り着いて仲間と共に過ごし癒された、
かけがいの無い居場所の記憶が夜の街の明かりに象徴されて描かれています。

今回の作品群は、作家にとって初めて東京の街を描いたシリーズです。
カイカイキキギャラリーの2023年の締めくくりの展覧会として、東京・元麻布で開催いたします。皆様のご来廊を心よりお待ちしております。


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