Kakeru Ohira SOLO EXHIBITION 「Continue Record」

2023年10月21日(土)よりHidari Zingaroでは、「GEISAI#22&Classic」で特別審査員Benit0賞を受賞された、大平飛翔による個展「Continue Record」を開催いたします。
2023年4月30日に東京ビッグサイトで開催された「GEISAI#22&Classic」。 これまでに100名以上ものアーティストを生み出してきた、アーティストインキュベーションイベントであるGEISAIは、 昨年に8年ぶりの復活を遂げました。今回のGEISAIは【29才以下】対象のGEISAI#22に加え、【30歳以上】限定のGEISAI Classic併催。村上による記念NFTの配布や特別審査員を務めたRTFKTとのコラボレーションイベントも同時開催するなど、 盛況のうちに閉幕いたしました。
全受賞者13名の個展を2023年7月から2023年12月にかけて、次々と開催いたします。

本展覧会はGEISAI#22&Classic受賞者展の第8弾となっております。
GEISAI#22&Classicの審査員が見出した、新たな才能を是非ご期待下さい。


GEISAI#22&Classic特別審査員 Benit0のコメント》
「まずはやはりアートを見る時には、どういうアイデアが背景にあってどういうコンセプトで作られているかというのをよく知りたいと思います。お話を聞いていく中で彼はちゃんとプレゼンを用意していて、日本語と英語でフルに考えられた資料や色々と見せていただけるドローイングなどが用意してありました。説明して下さった内容が、最初は漫画家になりたいと思って頑張っていたが上手く行かず、そこで諦めずに頑張ってコンセプチュアルなふうに考えて、目を閉じたまま絵を描いたりとか、それをまた更にペイティングにしていくなど、展開を全て説明して下さって、上手く行かなくても頑張って成功するっていうそのストーリーラインがとても良かったと思います。 」


作家からのメッセージ
日々、ゆっくりとですが着実に絵を描いております。

私は10代の頃より漫画家を志していたのですが、上手くいきませんでした。しかし、その上で、絵を描くという事を続けました。元々、漫画の中のアート性のようなものに興味があった事や、作家の方のアシスタントを経験する機会があった影響で1年半程前からキャンバスに絵を描く事を中心に取り組み始めました。

そういった流れの中で、1日1枚ドローイングを描くという事も始めました。始めてしばらく経ったタイミングで、その内容に何か物足りなさを感じ、実験的に、「見ないでドローイングを描いてみる」という事を行ってみました。その方法に可能性を感じ、現在も継続しております。その方法を用いる理由は3つあると考えています。既視感の無い絵の追求。オリジナルに近い方法の追求。AIが絵を描くようになって以降の絵の価値の追求。これらがその理由です。今回展示した作品は、そのドローイングを元に構成したキャンバス作品とドローイングの原画となります。

今回の個展は『Continue Record』というタイトルを付け、音楽にまつわるモチーフを中心に構成しました。
「Record」という言葉には、作家が制作を行い、その時を生きた「記録」 という意味と、音楽メディアとして、時を経ても価値を持つ「アナログレコード」という2つの意味を主に込めました。そして、それらは続いて欲しい。そう考えた事が『Continue Record』というタイトルを付けた理由です。

今回の展示の開催にあたっては、村上隆様、GEISAI#22におけるRTFKTからの特別審査員であり私に賞を下さったBenit0様、直接作品を見て頂いた全ての審査員の皆様、カイカイキキスタッフの皆様、そして、関わってくれた全ての皆様に感謝致します。

最後に、今回の展示を鑑賞して頂く皆様へ。
私の表現がこれからどのように変化していくのかは分かりません。しかし、この展示が、現時点での自己ベストと言える内容になるよう制作を行いました。
非常に奇妙で、クールな展示になっていればと思います。
楽しんで頂ければ幸いです。